« 戦場は銀盤に映った | トップページ | ニッポン勝利! »

2005/02/05

『イリヤの空、UFOの夏』読了

「鉄(くろがね)コミュニケイション」等で知られる秋山瑞人氏の長篇です。
以前から興味があって読みたいとは思っていてなかなか機会がなかったのですが、このたびアニメ化されるということで予習として一気に全4巻を読み倒しました。

ありきたりなボーイ・ミーツ・ガールの物語なのですが、言葉の一つ一つが鮮明にイメージをかき立てられる文体で非常に読みやすく、ぐんぐん作中に引き込まれて行くのは近年ライトノベル界で評価の高い作者の力量を見せつけられたと言えます。

山に囲まれた田舎の町(恐らくは甲府あたりがモデルと思われます)の風景や夏の日射しの熱さ等を肌に感じられる描写が緻密です。
そんな日常の中に紛れ込んだ非日常=伊里野加奈と言う少女に浅羽直之が出会う所から物語は始まります。
ありきたりな学園生活が続く中、世界は戦争と言う緊張を孕みつつ危ういバランスで進んで行く日常と非日常のコントラストがジャンルとしてはSFと言うことになるのでしょうか?
そして個性的なサブキャラクターが場を盛り上げてくれるエンターテイメント性も見事です。
浅羽が所属する新聞部部長の水前寺は「究極超人あーる」の鳥坂先輩に勝てそうなくらいインパクトだけは誰にも負けないキャラですね。

そして日常が終り物語は絶望的な悲劇へと進んで行きます。
終盤は涙無しには語れないです。
そして浅羽に日常が戻って来た時に観たものは切ない夏の残滓だけではなかったと思います。

Amazon
イリヤの空、UFOの夏 その1
イリヤの空、UFOの夏 その2
イリヤの空、UFOの夏 その3
イリヤの空、UFOの夏 その4

東映アニメーション「イリヤの空、UFOの夏」公式サイト

|

« 戦場は銀盤に映った | トップページ | ニッポン勝利! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/75351/2816665

この記事へのトラックバック一覧です: 『イリヤの空、UFOの夏』読了:

« 戦場は銀盤に映った | トップページ | ニッポン勝利! »