鏡音リン・ドール【製作レポート Part 2】
前回でのアイペイントのCGシミュレーションを受けて今回はヘアメイクとアイプリント貼付けのヘッド部完成編です。
当初はヘッドの素体として初音ミク・ドールと同じmidiヘッドを使うつもりだったのですが、よくよく調べてみるとリンの黄色っぽいヘアの植毛ヘッドはツインテール版しかないことが判明しました。ベースとするならストレート・ヘア版がいじりやすいんですけどmidiヘッドだとやや白味がかった金髪版しかないんですよね。
ということでいきなり壁にぶち当りました。おりしもCV02についての驚愕の事実も発表されてショック倍増です(苦笑)
そこで同じくボークス製のminiヘッドを使ってみることにしました。23cmドール用と言うことですが、ぱっと見でmidiヘッドとの形状の差異はほとんど見られないのと希望の黄色の植毛ストレート版もあります。
首の取り付け穴の形状が違うのかなとは思うのですがその辺は加工してしまえばどうにでもなるのでminiヘッドで決行です。
リンの髪型の特徴は横分けにした前髪と外側にはねたショートカットです。
髪をそれぞれの部位でいくつかの房に分けてテープでまとめます。後ろ髪は外ハネする様にクルクルと巻いて更にテープで固定します。本当はカーラーの様なものを用意した方が良いのでしょうがそれほどきついカールをつけるわけでないのでこれで十分でしょう。
さてここでドライヤーなんかで過熱するととんでもないことになります。あっという間にチリチリになって取り返しのつかないことに。(かつてそれで大失敗した経験あり)
今回はドールの世界では割と一般的に行われているお湯パーマと言う手法を使います。
早い話が熱湯で煮て樹脂製のドールヘアを熱変形させてしまおうって事ですね。これならばお湯の100℃以上には過熱されませんのドライヤーでやった様な失敗はないです。
グラグラと煮えたお湯に数分浸けてやります。釜茹での刑ですな(笑)火傷をしない様に注意です。
お湯から上げて十分冷ましたところで大雑把にヘアをカットしてやります。
リンの雰囲気が大体出せた様です。一安心。
細かい整髪やリンの特徴であるヘアピンで前髪を決めてやる必要がありますが、これらは後にヘッドフォンを装着した時にまとめてすることにします。
ここでちょっと脇道に逸れて僕が使っている道具の紹介など。
上段はカッターやナイフ代わりに使っている医療用のメスです。東急ハンズ等を根気良く探すと見つかるかも。一時はモデリング用として模型店等でも見かけました。ステンレス製の刃で切れ味は抜群。替え刃は高価なのですが知人のプロモデラーの紹介で初めてこれを使った時は目からウロコが落ちる思いでした。
下段は理髪用のハサミ。美容師をやっている親戚から使わなくなったものを譲ってもらいました。これも切れ味抜群。ドールのヘアや服の生地のカット等便利に使ってます。
こうした切れ味の良い刃物は危険な様に思われがちですが実は逆でして、切れない刃物を使うと無駄な力が入ってかえって怪我の元になりやすいんですよね。切れ味の良いものは手に馴染みやすく作業の効率も良いはずです。
もの作りは道具で左右される要素が結構大きいので高価なものにこだわる必要はありませんが自分に合ったものを選ぶことが重要です。
さて前回作ったアイペイント用のCGを転写シールに印刷します。ここのところ便利に使ってるのがこの写真のA-oneの「インクジェット専用/転写シール・透明タイプ」です。
これは使い方にコツがいるのですが非常に薄く柔軟性に飛んでいますのでドールのヘッドの曲面にもうまく馴染んでくれます。
何と言っても普通のインクジェットプリンタで印刷出来るのが大きなポイントです。
印刷したものに製品説明書の指示に従って粘着フィルムを貼付けてから必要分を大まかに切り出します。
ヘッド面には裏返して貼付けますので裏面から観て顔の造作が判る様にシャーペンで目や眉の形をトレースしておきます。そして印刷の外形に合わせて切り抜きます。
保護シールを剥がしヘッドに貼付けます。
ヘッド側には前回のCGシミュレーションで割り出した位置にガイドとしてテープを貼っておいてそれに沿って配置します。 この時点であまり強く押し付けなければ貼り直しは可能です。
この時、前髪が邪魔にならない様にテープで止めています。
湿らせたティッシュペーパーで裏紙を軽く押し付けヘッドに転写シールを密着させます。裏紙は十分湿ると転写シールから剥離します。
乾いたティッシュペーパーで押さえてさらに密着させます。
miniヘッドに元からモールドされていた口は大きさと位置がリンのイメージとは合わないので思い切って紙やスリで削り落してしまいます。
その後、ラッカーで口を描き込んでやります。
以上でヘッド部は完成です。可愛く出来たかな?
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